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保育園児時代、その保育園のお祭りでイナゴを売る。お祭り専用紙幣を大量に巻き上げた話。

僕の保育園は田舎の寂れた地域にありました。

その保育園はちょっとボロくてとホコリとヨダレと粘土臭い保育園でした。

 

しかもミスターXとかいう子供を連れ去る凶悪なサイコ野郎が住んでいたようです。

 

www.hoooolden.blog

 

 

 

そんな保育園が僕の人間社会デビューの舞台でした。

 

残酷で過酷で時に温かい。

 

他人と共存する世界です。 

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僕の地元の保育園は2つあり、西と東で区分されていました。

僕は西の保育園です。

各保育園は年に一回お祭りをやるのですが、東の保育園のほうがクオリティが高い。

僕の西保育園では東のようにわたあめやフランクフルトなんて洒落たものは存在せず、味の薄いカキ氷や、足を踏まれるお化け屋敷みたいなのしかありませんでした。

 

しかもお祭り中に使える「西保育園のお祭り専用紙幣」が存在するのですが、

ライバルの東保育園では、警察にがさ入れされるくらい綺麗に巧妙に作られたお札が使われているのに対し、

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我ら西保育園はハサミで無造作に切り刻んだ「だけ」の折り紙や新聞紙でした。

 

まあ所詮、保育園のお祭りです。

親御さんや保育園が経費でやってくれてるからこそ、お祭り通貨の価値なんてものはほとんど関係ないなんてのは今になったからわかりますよ?

 

ただ、いくら社会が不景気に突入したからって楽しい子供のお祭り紙幣がゴミ箱にある紙くずと大差ないのはいかがなものか。

 

味気なさすぎだろ!

 

そんな事実もありながらも西保育園はお祭りの準備に。

係り決めにて、僕はじゃんけんで勝ち、移動売り子の職に就くことができました。

 

移動売り子は僕ともう一人決まり、それぞれ商品を決められます。

 

 

もう一人の奴はみんな大好き、焼き芋屋さんに任命されました。

 

 

 

そして僕は、

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イナゴの佃煮売り。

イナゴはバッタの仲間みたいな虫で、田んぼに多く生息。

僕の地域では米の収穫時にイナゴを大量に捕獲して残酷になぶり殺し、佃煮にして食べるという異質な食文化があります。

イナゴの佃煮、、大人になったからこそ、今ではおいしいと思えます。

たんぱく質やカルシウムも豊富ですし栄養満点です。

 

 

でもピーマンすらロクに食えない鼻垂れ小僧ども相手にこれを売れというのか?

 

労働の対価としてもらえる紙幣は紙くず、

商品は異質な生物の佃煮、

店舗無しのサバイバル移動販売スタイル。

 

 

むちゃくちゃな労働条件の中、僕はイナゴの佃煮屋を経営することになりました。

初めての起業です。

 

先生や親御さんの作ったイナゴの佃煮をアルミホイルで包み、首下げの紐をつけたダンボールに入れます。

ダンボールのフロントには「いなごのつくだに」とマジックで記入。

これで開業の準備は万端。

 

税金とか集客法とかなんも知らんけどまあいい。

 

 

イナゴ佃煮屋、開業です!

 

さっそく買いにきたのは、やっぱりそうだ。イナゴのうまさを知ってる大人のお父さんお母さん方です。

 

ハサミで切り取った

紙幣という名の紙くず

を僕の集金箱に入れて満足そうにイナゴを食べていかれました。

 

ちょっと待て、

お前らの紙幣も紙くずか! せめてマジックで「1000円」とか書けよ! もっとそこは演出してよ!

俺、一応食品の商売人よ?

保健所の検査もクリアしたし(手洗いうがい)、仕込みだってしたし、炎天下の中移動しながら接客してるんよ?

 

保証された人件費ゼロで。

 

それをゴミ同様の紙くずで労うつもりか、大人たちよ。

 

 

 

でも意外とイナゴの佃煮は好評でした。

 

もう一人の売り子が人気の焼き芋を真っ先に完売してたのはこの際、無視します。

 

イナゴという得体の知れない珍味ごときでは定番の天然スイーツには勝てないもんです。

 

まあこれはホリエモンで言うところの「想定内です」。

 

芋に負けてもここは意地で挽回する。

 

着実に大人を狙ってイナゴの在庫を減らします。

しかしたまに園児が買いにきます。

 

まあ買いに来た園児は舌の肥えたデブばかりですが。

 

僕みたいなやせっぽちはなかなか食べ物の味や良さを知らないのか、来ませんでした。

 

そしてタイムアップ。

 

お祭りは閉幕しました。

 

懸命に売りましたので残ったイナゴ在庫は3匹。

 

先生が「食べたら?」って言いましたが全力で拒否。

 

結局僕自身、イナゴは一度も食べませんでした。

 

一度もその商品を試したことがない奴がそれを用いて起業したわけです。

 

とんだポンコツ店主です。

 

とはいえ売り上げは好調。

 

 

集金箱にはたくさんの紙幣と称した紙くずが集まりました。

 

この集金箱に「ゴミ箱」ってマジックで書いてもなんら違和感がありません。

 

だからお祭り終了後の片づけでこの紙くずは速攻捨てました。

 

先生になぜか怒られましたが、

「だって紙くずだよ?」

って口答えしたらもっと怒られました。

 

大人ってわからない。

 

 

そんな起業体験記でした。


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